ROEとは?投資で失敗しない企業の見極め方

高配当株

ROEとは?投資で失敗しない企業の見極め方

株を選ぶとき「この会社は本当に稼ぐ力があるのか?」を測る指標が ROE(自己資本利益率) です。
PER や PBR と並ぶ“投資の基本用語”ですが、仕組みを理解していないと数字だけを見て誤解することも。本記事では、ROE の計算式・目安・注意点を初心者向けに解説し、実際の銘柄チェックに役立つポイントを紹介します。

1. ROEとは?――自己資本に対する利益の効率を示す

ROE(Return on Equity)は、「株主が出資したお金を企業がどれだけ有効活用して利益を生み出したか」 を示す指標です。
計算式 は次のとおり。

ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)

  • 当期純利益 … 1年間で最終的に残った利益
  • 自己資本 … 株主からの出資金+過去の利益の蓄積(内部留保)

数字が大きいほど、株主資本を効率よく利益に変えている “稼ぐ力の高い企業” と判断できます。

2. ROEは何%あれば優秀?目安は業種で変わる

一般的に 10%以上 で合格ライン、15%超 なら優秀とされますが、業種やビジネスモデルによって水準は異なります。

業種 平均的なROE目安
IT・ソフトウェア 15〜25%
製造業(自動車・機械) 8〜15%
電力・通信インフラ 5〜10%

ポイント:同じ業種内で比較し、過去5年の推移もあわせてチェックすると“稼ぐ力の安定感”が見えてきます。

3. ROEが高い=優良企業とは限らない?3つのチェック項目

  1. 自己資本比率が低すぎないか
    借金(負債)を増やして見かけ上のROEを高めているケースがあります。
  2. 営業利益率は安定しているか
    本業の稼ぐ力が伴っているかを確認。
  3. ROEの継続性
    単年だけ跳ねている場合は一過性の利益の可能性が高い。

4. 実践!ROEで銘柄をスクリーニングする手順

  • ① 証券会社のスクリーニング機能で「ROE10%以上」で検索
  • ② 上位候補の 自己資本比率 / 営業利益率 / 過去5年ROE推移 を確認
  • ③ 最終候補を PER・PBR・配当方針 と合わせて総合判断

面倒なら、ROE も考慮した 高ROE日本株ファンド や ETF を活用する方法もあります。

5. ROEの注意点 ― 数字を鵜呑みにしない

・赤字から黒字転換した企業は ROE が極端に跳ねることがある
・株主資本が少ないと、少額の利益でも ROE が異常に高くなる
・無形資産を多く持つ企業では、簿価と実体価値がずれることも

ROE は万能な評価指標ではなく「スクリーニングの入り口」と考えましょう。

まとめ:ROEで“稼ぐ力”を見極め、長期投資で差をつけよう

ROEは、企業が株主資本をどれだけ効率よく活用しているかを示す重要な指標です。
・業種平均より高いか
・継続的に二桁を維持できているか
・借金頼みでないか
をチェックし、PER・PBRや将来性とあわせて総合判断することで、投資の失敗リスクを大幅に減らせます。
数字の裏側を読み取り、賢い長期投資に活かしていきましょう!

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